医療業界は他業種に比べて激務になりやすく、この点に不満を感じながら仕事を続けている看護師も多くいます。
その大きな問題として挙げられるのが残業でしょう。
営業時間が決まっているクリニック等の残業時間が月に数時間程度なのに対して、入院施設が完備されている一般的な病院の平均残業時間は数十時間と言われています。
病院に勤務する看護師のほとんどが残業を強いられている原因の一つとして、慢性的な人材不足が挙げられます。
医療業界は国内に現存する職種の中でも特に離職率が高く、施設の規模を問わず慢性的な看護師不足に頭を悩ませているのです。
少子高齢化が加速の一途を辿っている日本では、何らかの病気を患って病院での治療を必要としている人の数が増加しています。
しかし、現場で働く人数が足りてないないため、一人ひとりの負担が増え、残業も余儀なくされているのです。
病院によっては、残業だけでなく休日出勤する必要があるところもあります。
こうした過剰労働によって肉体的疲弊と精神的ストレスの蓄積が限界に達し、辞職に繋がるケースが少なくありません。
こうした負のスパイラルを改善するためには労働環境を変えていくことが求められます。
環境を改善するには人材の確保が急務で、福利厚生や勤務時間など、働き手が魅力を感じる契約条件を提示することが必要です。
また、育児との両立を考えている人が安心して仕事ができる環境を整えることも重要でしょう。有給を取りやすくしたり、院内保育所を設けたり、育児を仕事を両立しやすい環境を整備することで、一度現場から離れた看護師を呼び戻すことに繋がるのです。